2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

「有無同然」 妬む必要はない

「田無ければ、また憂いて、田有らんことを欲し、 宅無ければ、また憂いて宅有らんことを欲す。 田有れば田を憂え、宅有れば宅を憂う。 牛馬・六畜・奴婢・銭財・衣食・什物、 また共にこれを憂う。有無同じく然り」 (意訳)〈田畑や家が無ければ、それらを…

「世界一幸せな国」 うちはうち、よそはよそ

毎年国連が発表している「世界幸福度ランキング」という調査があります。 世界150以上の国と地域を対象とした大規模調査で、アンケートやGDP(国内総生産)、社会保障制度、人生の自由度や他者への寛容さなど、さまざまな項目をから判断されます。 日本は例…

「完璧な人生」 アルフレッド・アドラー

「仕事で失敗しませんでした。働かなかったからです」 「人間関係で失敗しませんでした。人の輪に入らなかったからです」。 彼の人生は完全で、そして最悪だった。 アルフレッド・アドラー 私たちは失敗しない完全な人生をおくるために生きているのだろうか…

「キサー・ゴータミーの話」 苦しいのは自分だけではない

キサー・ゴータミーが結婚して、玉のような男子を産みました。 子供はまるまる太ってたえず微笑んでいます。 キサー・ゴータミーは、その子をかわいがって命より大切に育てます。 やがて子供が立ち上がり、よちよち歩くようになった頃、突然死んでしまいまし…

「渋柿の渋がそのまま甘みかな」 苦しみや悲しみが強さや優しさになる

「渋柿の渋がそのまま甘みかな」 江戸時代の俳人 小林一茶 渋みとは、『苦しみ』や『悲しみ』。 そういうものがあるからこそ私たちは強く、優しくなれるのではないか。 渋柿が渋いのは、シブオールというタンニンが含まれているからです。 シブオールは水溶…

「三尺三寸箸」 地獄と極楽の違いは心掛け。

昔、ある所に、地獄と極楽の見学に出掛けた男がいました。 最初に、地獄へ行ってみると、そこはちょうど昼食の時間でした。 食卓の両側には、罪人たちが、ずらりと並んでいます。 「地獄のことだから、きっと粗末な食事に違いない」と思ってテーブルの上を見…

「智慧あるものに怒りなし」 怒りは受け取らなければいい

お釈迦様とある若者とのやり取りにこんな話があります。 あるとき、異教徒の若い男がお釈迦様の所にきて、さんざん、悪口を言った。 黙って聞いておられた釈尊は、彼が言い終わると、静かにたずねられた。 釈尊:「おまえは、祝日に、肉親や親類の人たちを、…

100年後にはお互いにこの世を去っている 【皆しばらくのご縁】

室町時代の僧侶、夢想国師(むそうこくし)のお話です。 夢想国師が弟子を連れて天龍川にさしかかった時、渡し舟に乗り込むと間もなく、酒に酔った一人の武士が乱暴に乗り込んで船中で暴れだした。乗客はみな迷惑したが、こわいので黙っていた。 夢想国師は…

「他者評価を気にしないナポレオン」 他者評価は都合によってコロコロ変わる

フランスの英雄ナポレオンが、民衆を前にして喝采を受けている時、部下が「閣下、あの民衆の称賛をごらんください!」と言いました。 すると、ナポレオンは、「民衆の称賛ほど当てにならぬものはない。ひとたび戦争に負けると、私を断頭台に送れと言う」と言…

「さるべき業縁のもよおせば、いかなるふるまいもすべし」親鸞聖人 【自分も何をしでかすか分からない】

「自分は絶対にあのようなひどいことはしない」と言い切れない。 「さるべき業縁のもよおせば、いかなるふるまいもすべし」 (「そうなるべき縁がもよおすならば、どのような振る舞いでもしてしまうのがわたしです」)と親鸞聖人は仰いました。 この言葉は、…

なぜ怒ってはいけないのか? 「謗るまじたとえ咎ある人なれど我が過ちはそれに勝れり」

責めることができるのは、自分は善人だと思っているから。 善人は悪人を責めてもいいと思っているから、悪いことをした人を責めるのです。 でも、この歌は、そうやって悪いことをした人を見て責める人に対して、たとえ相手が罪を犯したものであっても、怒っ…

「パウロの呼びかけ」 自分が正しいと勘違いしていないか?

ここでパウロが呼びかけている対象は、自分たちは神に選ばれた民で律法に通暁していると自負しているユダヤ人たちだ。 この人たちは、律法の基準に従って、自分が他人を裁くことができると勘違いしている。 しかし、自分が神の意志を知っていると考えること…

ウォーレン・バフェット 「歴史書が成功へのカギだというのなら、フォーブス400社はすべて図書館司書で占められていることになってしまいます」

歴史書が成功へのカギだと言うのなら、フォーブス400社はすべて図書館司書で占められていることになってしまいます。 過去に学ぶことは大切です。 その学びによって人は成長し、将来に備えることもできます。 しかし、過去に学ぶだけで将来の問題にすべて…

武田信玄 『100人のうち99人に誉められる者は、善き者にあらず。』

100人のうち99人に誉められる者は、決していい人物ではない。 人は十人十色です。 人には、それぞれ違った考え・好み・性質があって、一律ではありません 周りを気にして行動し、99人に褒められることを良しとして生きても十人十色の考えがあるので、それ…

エピクテトス 『失った』ではなく『返した』と解釈する

生きていれば誰でも多かれ少なかれ不幸を感じる瞬間はあります。 両親、兄弟、恋人、友人との別れ。 体が不自由になること。 不幸を感じた時にエピクテトスは『失ったではなく、返した』と考えなさいと言っています。 そもそもエピクテトスは肉体も生まれた…

「人間万事塞翁が馬」 幸不幸は予測できず、何が禍福に転じるかはわからない

「にんげんばんじさいおうがうま」 塞に住む老人の馬が逃げたところ、老人は「これは福となるかもしれない」と言いました。 そしてしばらくすると、その馬が足の速い馬を連れて戻ってきたのです。 周りの人は喜んだのですが、老人は、「これは禍となるかもし…

「神様と究極のコーヒー」寓話 自分と相手の考え

あるところに、長年、究極のコーヒーを追い求める男がいた。 彼は研究に研究を重ねて、ついにコーヒーを最高に美味しく入れる方法にたどり着く。 次に彼が追い求めたのは、究極のコーヒー豆。 男は究極のコーヒー豆を求めて世界中を旅するが、満足できるコー…

「パパの時給はいくら?」寓話 大切なこと

仕事に疲れたアメリカ人の父親 と、その幼い息子の間に交わされたある 日の会話です。 息子「パパの時給はいくらなの?」 パパ「(突然、何を言い出すんだこの子は!)どうしてそんな事を聞くんだい?」 息子「なんでもいいから教えてよ。パパの時給はいくら…