「渋柿の渋がそのまま甘みかな」 苦しみや悲しみが強さや優しさになる

「渋柿の渋がそのまま甘みかな」

江戸時代の俳人 小林一茶

 

渋みとは、『苦しみ』や『悲しみ』。

そういうものがあるからこそ私たちは強く、優しくなれるのではないか。

 

渋柿が渋いのは、シブオールというタンニンが含まれているからです。

シブオールは水溶性のため、食べると唾液に溶けて渋く感じます。

干し柿は、渋柿を干すことでタンニンが水溶性から不溶性になり渋く感じなくなります。

また干すことで水分が抜けて糖度が高くなり、干し柿の甘味は、甘柿の約4倍にもなるのです。

 

渋みが甘味になるのではなく、タンニンが水溶性から不溶性になる。

つまりタンニンの働きが抑えられる。

 

渋柿のタンニンの量は変わりませんが、甘柿の4倍の甘さになります。

人生はある程度の苦難があるほうが幸せな人生になるのかもしれません。

 

「涙とともにパンを食べたものでなければ人生の味はわからない。」

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ